株式会社MUGENUP
代表取締役 伊藤 勝悟

大学時代にプログラミングを学び、2011年のMUGENUP創業時から参画。
2012年には取締役CTOを務め、2015年9月より代表取締役に就任。

創業時から参画されていますが、どのような経緯だったのでしょうか?

もともと大学時代の先輩が創業するにあたって、エンジニアとして一緒に事業を立ち上げないかと誘われたのがきっかけです。
当時の私はまだ学生で、起業したばかりのころは大学院に通いながらサービスの開発に取り組んでいました。

伊藤社長は、もともと独立を考えていたのでしょうか? 社長交代の経緯など教えてください。

この会社を始めた時は、まさか自分が社長をつとめることになるとは考えていませんでした。
ただ、自分がずっと同じ会社で働き続けるということはイメージしていなかったので、いつかはそういうこともあるかなと感じていました。
私が社長に就任した当時、弊社は100人ほどの規模に成長していました。元々創業社長は新しい事業を次々に生み出していくタイプの起業家だったんですね。どんどん人が増えていたのですが、創業社長の新しいアイディアに対して会社がそれを受け止められるほど成熟しておらず、当時はそれだけの規模の組織をどのようにマネジメントしていくかが、私から見てとても重要なポイントになっていました。
そこで、今後の会社の方向性とそれぞれの先について話し合い社長を交代することとなりました

今まで、会社の危機や苦しかった時期などはありましたか?

苦しかった時期というと新規事業に挑戦しすぎた時ですね。
新規事業への投資がかさみ、先行きも不透明な状況が続いて、それが会社の足元を揺さぶるまでになっていました。もちろん新規事業の立ち上げには先行投資が必要ですし、それに見合うだけの収益がすぐに返ってくるとは限りません。そこで改めて事業計画の進捗状況や会社の現状などを計算し、思い切って新規事業をばっさりストップして、本業に集中しました。
新しい事業の創出は、会社の成長のためには必ず必要なことです。中心となる事業は立ち上がったものの、それに続く新規事業の創出に悩んでいるベンチャー企業の方々は多いのではないでしょうか。
新しい事業をどう立ち上げていくのかは、今も大きな課題です。今ある事業で安定的にキャッシュを生み出せるのなら、それを用いてより一層の成長をするために何をするべきなのか。これは常に考えています。

現在では、社員数も増えてきているかと思いますが、どのような方と一緒に働きたいですか?

弊社はクリエイティブの制作を軸に置いている企業ですし、そういうスキルをもったメンバーが多く集まっています。だからこそクリエイティブな人材を活かして自分で企画を立ち上げ、事業化できるような方にはぜひ加わってほしいですね。
また、やはり経営理念に共感できる方といっしょに働きたいと思います。
我々は「創ることで生きる人を増やす」という理念を掲げ、全てのクリエイターの皆様に、自分らしく創造的な活躍ができる環境を提供していきたいと思っています。
今の日本は、クリエイティブな仕事で働いて食べていこうと思っても、決して楽な環境ではありません。いいものを作ったと賞賛されても、売り上げがクリエイターに還元されなければ意味がないと考えています。そういう環境を整えて作っていくというのが弊社のやらなければいけないことです。その理念に共感していただける方と、一緒に働きたいと思います。

貴社は昨年、「輝くテレワーク賞」を受賞されたとのことですが、どのような取り組みを行っていらっしゃるのでしょうか。

技術やインターネットが発展し、これからはリモートワークという働き方も一般的になっていくと思います。そして社会として共働きが当たり前になってきている今、子育てや介護をしながら普通に働いて生きていけるよう、企業の側からいろいろな選択肢を増やしていくべきだと思っています。
そのために私たちは、クリエイティブ制作の分業化を実現し、さらに独自の業務管理システムを開発して、どこに住んでいてもクリエイターとして働ける効率的な制作フローを実現しました。自分の得意なスキルにあわせて働けるため、就労機会そのものが増えると共に、未経験の方でも働くチャンスが飛躍的に増加しています。
弊社の取り組みによって働いて生活できる人たちが増えれば、そこに子供が一人増えるかもしれませんし、この国をもっと強くできるのではないかと思っています。

その想いは、どのようなところからきているのでしょうか?

私自身は地方で育ったのですが、自分が東京に出てきてはじめて、大都市と比べて情報格差や環境の違いを感じました。人生で何かを目指そうと思ったときに、今の日本の環境は、アメリカや中国に負けていると思うんです。何かにチャレンジしようとしたときに、環境の違いで人生の選択肢を狭められず、上を目指してもっと戦えるよう、そのために日本という国を強くしていきたいですね。
それに、「大変だ大変だ」とか「昔は良かった」とばかり言っている日本は、かっこ悪いじゃないですか(笑)。

最後に、次の一手を教えてください。

大きくは3つの柱で考えています。
1つ目は、自分たちで作品を生み出してみるということです。これまでは受託を中心にお客さまのニーズに答える形で制作をしてきたのですが、会社としての制作能力が強くなってきた今、この制作能力を活かしたチャレンジをしたいと考えています。
2つ目は、引き続き制作フローをテクノロジーの力で大きく変えていきたいと思っています。私たちはクリエイティブ制作に特化したプロジェクト管理ツール「Save Point」( https://www.savept.com/ )を開発し、2015年からサービスしていますが、現在では大手企業にも導入していただけるようになりました。テクノロジーの力によってクリエイティブ制作の現場をもっとスマートにしていきたいですね。
3つ目は、ワークフローにとどまらず、テクノロジーとクリエイティブの掛け算の部分で新たな市場を開拓していきたいと考えています。私自身元々エンジニアだったので、その分野はとても面白いと感じています。新しい技術が出てくる中でそれを表現の部分ではなく、ビジネスの部分でクリエイティブと掛け算する事業にチャレンジしていきたいです。
それぞれ異なる所ではありますが「創ることで生きる人を増やす」という理念を掲げ、この時代においてそれに繋がる取り組みを引き続きしてまいります。