株式会社アイモバイル
代表取締役社長 野口 哲也

1974年生まれ。日本アイ・ビー・エム株式会社、アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社を経て、2007年に株式会社アイモバイルを設立し取締役に就任。
モバイルに特化したインターネット広告事業を展開し、独自の広告配信システム「i-mobile」を開発。国内最大級のアドネットワーク規模へと成長させている。
2017年10月27日に代表取締役社長就任。

野口社長は元々研究者だったのですね

日本IBMでは基礎技術の研究を行っていましたね。

そこからどのように創業に至ったのでしょうか

一時期受託開発などもやっていたのですが、アドネットワークを作りたいなと思っていたときに営業畑の田中(現:株式会社アイモバイル 代表取締役会長)と出会い、自社サービスとしてアドネットワーク事業を行う会社を設立することになりました。

スマートフォンのトレンドもあり、多くの競合も出てきました

先行者利益があったのと、顧客の声を聞いてきちんとサービスに反映してきたのが功を奏したと思います。
存在しないマーケットに向かうのではなく、「今マーケットに何が起こっているか」に向き合って、適応してきました。

創業から10年が経ち、上場もされました。非常に順調に経営されているように見えるのですが、これまで経営の危機などはあったのでしょうか?

マーケットの変化も激しいですし、課題は常に発生しますが、危機になるレベルは回避できてきました。
その要因は、商品を磨き続けてきたことだと思います。
常に市場のニーズを商品に反映し、組織の軸に据えていれば、例えキーパーソンが退職したとしてもビジネスは継続できますよね。
それとは逆の、属人的なビジネスを行ってしまうと、経営が脆くなりやすいと思います。

あえて挙げるとすれば、経営課題はありますか?

組織が大きくなってきたので、課題が表面化されにくく、個人に留まりやすいという現象はあると思います。
ただし、それもある程度避けられない現象であると思うのです。
重要なのは、経営者が課題を認知したときに、きちんと制御しきれるかどうかです。

2017年10月に田中現会長より野口社長に代表交代がありましたが、何か組織として変化したことはありますか?

田中とは創業期より共通の価値観を持ち続け、現場にも浸透させてきているので、組織として大幅に何かが変わることはありません。
自身としても、少し社長っぽい振る舞いは意識し出しましたが、大きくは変わらないですね(笑)。

確かに御社の価値感はユニークで明確ですね

「笑顔(Smile)×成長(Growth)×チーム(Team)」を行動指針にしています。
創業期からの共通の価値観を組織に浸透させるために、3年前社内に発表しました。
経営陣で価値観が一致していたので、定義するのも早かったですね。

一緒に働きたい方はどういう方ですか?

ここでも「笑顔(Smile)×成長(Growth)×チーム(Team)」に同意できるかが非常に重要だと考えています。
面接でも必ず確認しますね。

上場してから応募も増えたのではないですか?

増えてきましたね。ただし、まだまだ一緒に働きたい方との出会いが必要です。
特にエンジニアの採用は強化していきたいポイントです。

IT業界も採用競争が激しくなっています

よく世の中で「人材不足」と言われますが、今の状況をその一言で片付けるのは安易だと思っています。
問題は人材が不足していることではなく、「マッチングしきれていない」ことです。
ただただ条件を並べ、高望みして人材を探すのではなく、自社に適した人材を理解することと、自社も変容していくことが大切です。
弊社はその問題を解決するためにも、子会社で人材紹介事業を行っているのですが、市場における人材分布状況を分析し、本来出会えなかった企業と人がマッチングできていくよう努めています。

御社はアドネットワークだけではなく、そういった人材紹介事業やふるさと納税サービスなど、様々な事業に展開しています

実は軸は共通していて、ふるさと納税もアドネットワークと同じで「マーケティング」なんですよね。
それがインターネットビジネスの1つの本質だと考えていますし、弊社の事業展開の根幹でもあります。

次の一手についてお聞かせください

既存事業も新規事業もまだまだ成長性が大いにあると思っているので、着実に成長に向けて取り組んでいきます。
組織としては、自身がテクノロジー畑でもあるので、今回の代表就任を機に、よりテクノロジーを強化し、マーケティングとの融合を図っていきたいと思っています。
テクノロジーは一見表に出づらいものですが、テクノロジーアプローチで目に見えない部分の差別化要素を生み出していける組織にしていければいいですね。